エイベックス60年の歩み/AVEX記念誌

AVEX記念誌
1999年に創業50周年を迎えたエイベックスは企業経営を50年を存続する価値、つまり周りから必要とされる企業として存在を果たしてきた。

創業者の感謝報恩の精神を大切にした愚直な取組みは顧客からの信頼を確立してきたが、実態としては市場・顧客環境に恵まれた感は否めず、市場拡大路線の中でエイベックスで無ければならない独自性・差別化する面は乏しく、市場縮小が発生した際には、エイベックスの顧客視点での価値がどのように変化するのかは大きな危惧を感じていた。

当時は「顧客第一主義」で常にエイベックスが存在することが前提で、お客様の言う事に対して真面目に取り組む姿勢を至上として活動を行っていた。

自ら創造する機会は必然と乏しく、結果としてエイベックスの未来や夢というものは漠然としており…、一年一年の積み重ねが結果として何年か後に良し悪し関わらずエイベックスの未来であった!という後追い型。つまり顧客依存型の下請け体質から抜け切れていない経営体質であった。

しかし、2000年頃からは拡大路線に相乗し、エイベックスとしても拡大せざるを得ない状況の中で、従業員平均年齢も20代と若返った。彼らの潜在能力の引き出しを助長させ、モチベーションをアップさせるためにも、今一度エイベックスを創業時と同じように夢を持ち、共有化し、実現を推し進めていくという体制の構築の必要性を肌身で感じていた。ゆえに、「自立型企業」として、「顧客中心主義」で常にあらゆる顧客を中心に捉え、エイベックスの価値を今以上に提供するためには他社とどのように差別化を図るべきか?を常に意識すべく体質の改善を実施していくこととなる。

自社の現状を解析し改善を具現化したものが「中長期経営計画書」となり、2000年には現在の専務を中心に据え、20代半ばの僅か4名のメンバーでプロジェクトを結成しエイベックス初の中長期経営計画書は約半年の日時を経て、2001年に完成発表した。

2001年以降はこの中長期経営計画書は様々な諸活動に反映され、計画は確実に実践され実現を遂げてきた。
また、その活動は輝きを放ち顧客のみならず取り巻く周辺に良い評判を生んだ。そして計画以上の成長を遂げるとともに、従業員の誇りとなり更にベクトルは合い大きな力となっていった。
昨年には2015年の中長期経営計画書の草案を作成し、今年度若手社員を中心として新中長期経営計画書の作成を推進して行った。