エイベックス60年の歩み/AVEX記念誌


「人生の行路にあまた道しるべ われ迷いなく今日も旅せん」
エイベックス二代目社長である加藤明彦の座右の銘である。
明彦は、創業者である父親、一明の事業を継ぐために、大学進学を志した。恩師と大学時代に手紙のやり取りをしていた当時の思いをこう述懐する。

「大学4年のときに、なぜ、自分は大学にきたのかと今後の進路に悩みました。そして、恩師の先生から頂いた書を思い出したのです」。「いろいろな道があるけれど、1度決めたら苦労してでもやる」

後に座右の銘となるこの言葉の意味に気づき、経営者としての道を歩むとの決意を思い出した。そして、会社が60周年という節目を迎えた今、明彦は今までのことをこう振り返る。

「今日があるのは苦しいときに助けてくれる人がいたから。それは、お客様であり、銀行の方もそうですね。支えてくれたことに感謝をし、成長して恩返しをすることだと思っています」。

書:2代目社長明彦の小学校2年生の恩師・藤井先生の書。書は社長室・本社3階の食堂に今でも大切に揚げてあります。
※樟村は藤井先生の雅号